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市政ニュースNo.12,13合併号(2015-08-09)

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柴田民雄市政ニュース2015-08-09_No.12&13

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来年の中学教科書採択、歴史捏造教科書を回避

7月29日(水)10:00〜行われた名古屋市教育委員会臨時会で、来年4月から中学校で使用される歴史・公民教科書の採択審議が行われ、第二次世界大戦における日本のアジアに対する侵略性を否定する立場で記述された、育鵬社・自由社の教科書の採択は回避されたことが各社の新聞に報道されました。

2期目に入った河村市長は相変わらず「南京事件はなかったのではないか」という立場を表明していますが、新しい教育委員を市長が任命して入れ替えており、育鵬社や自由社の教科書が採択されてしまう可能性もある状況でした。

採決は教育出版3対育鵬社2対東京書籍1に分かれ、決選投票で4対2で教育出版が採択されました。

事前に行われた教科書展示では、市民から、「歴史を歪曲する歴史教科書の採択に反対」と、育鵬社・自由社の教科書を採択しないよう求める意見が多数寄せられ、この結果を教育委員会臨時会の論議の中で質問した委員もいました。臨時会当日も会議室の廊下で傍聴から溢れた新婦人の皆さんらが、横断幕でアピールしたことなどと合わせ、幅広い市民が積極的な運動を展開した成果と言えます。

しかし、東京都教育委員会や神奈川県藤沢市教育委員会が相次いで育鵬社の歴史・公民教科書を採択したことなど、警戒すべき動向が続いています。今後も注視が必要です。

高田町線道路計画がついに廃止に!

 およそ9年にわたって住民の反対運動が続いていた、市道高田町線の都市計画が、ついに廃止の方針が発表されました!

 運動開始当初は、日本共産党の佐藤典生元市会議員も大きな力を発揮しました。住民の願いと運動が行政を動かしたという、貴重な前例を作ることができました。今後、郡道にライフエリア構想を実現させ、地域の皆さんのニーズに応えるまちづくりができるよう頑張ります。

第57回自治体学校in金沢レポート

前号でもお知らせしましたが、7月25日(土)〜27日(月)の3日間、金沢で行われた第57回自治体学校in金沢に、参加してきました。

1日目に行われた記念講演は、宮本憲一さん(大阪市立大学・滋賀大学名誉教授/日本環境会議名誉理事長)による「地方自治の危機と再生への道〜憲法と沖縄問題から考える」。戦後民主主義の発展の歴史を、環境問題を軸に振り返り、大規模な公害問題の発生が、住民自治を大きく飛躍させる契機になったことを指摘。私自身、公害被害者としての政治を志す原点を改めて熱く思い出させてくれるお話でした。

また、憲法が破壊されようとしている今日において、地方自治の力で対抗するためには、「ゆっくりとした変革を求める保守層」との連携をいかに作れるかにかかっている、との指摘には納得でした。

続いて行われたパネルディスカッションでは、大規模な自治体の合併について、財政面、住民の福祉の偏在化などの分析を行い、「小さくても輝く自治体」を目指す取り組みをされてきた長野県阿智村の岡村一雄前村長の思いの溢れる話に、胸が熱くなりました。また、戦争法案の中に含まれている「国民保護法」の問題に触れられ、私が総務環境委員会で戦争法案について発言した指摘を、ここでも同じ思いで発言してくれていたことに励まされました。

また、沖縄辺野古、大阪市住民投票、石川民医連のリレートークもあり、熱い連帯の拍手に包まれました。

二日目は、「水は憲法に保障された生存権」の分科会に参加しました。

ヨーロッパでは日本に先駆けて水道の民営化が進んだ国々で、相次いで再公営化の流れが起こっていると。川崎市で、水道民営化で上質な自己水源を放棄して高価な事業団水源を導入しようとする動きを住民の訴訟で跳ね返そうとしている報告。ジュネーブ条約で、戦争中であっても、上下水道施設は破壊してはならないと取り決められていることなど、水道について知らなかったことがたくさん学べ、そして公的責任で上下水道を守ることの大切さを改めて知りました。

3日目は、朝金沢城址を見学。何もかも名古屋城とはスケールが違い、本物「復元」にこだわることの小ささを思い知らされました。

その後は3箇所を視察。1つ目は「金沢市民芸術村」です。前号でも触れましたが、24時間365日6時間1000円で利用できる市民の芸術文化活動のための施設に、思わず「引っ越してきたい」と思ってしまうほど。運営費の1割しか利用料収入で賄えない仕組みにもかかわらず、指定管理者制度で、毎年予算は維持(他の指定管理事業は毎年10%削減の圧力がかかり減らされ続けている)。むしろ、もっと部屋を増やし、事業を拡大して欲しいと要求が上がっているとのことでした。市民の文化・芸術に対する価値観の違いを感じました。

2つ目は21世紀美術館。金沢大学の付属小中学校の移転後の跡地を買い取り、現代芸術で街の賑わいを生み出すことと市民の憩いの場を提供することを目的に200億円で設置。見事に成功しています。こちらもその潔さに感服します。

3つ目は、古九谷発祥の地、加賀市大聖寺にある硲伊之助(はざまいのすけ)美術館。九谷焼きの技術を再生させ、独自の絵画芸術と融合させた故硲伊之助(はざまいのすけ)氏のお弟子さんが維持している美術館です。100才のむのたけじさんや、大田昌秀元沖縄県知事の講演会やピアノコンサートなど、平和と文化のイベントなどに熱心に取り組んでいます。しかし残念ながら、茅葺屋根のメンテナンスなどにもほとんど補助金は出ず、ほぼ「友の会」の会費で支えられているとのこと。金沢市の大胆さに比較して、一般市町村の文化行政の不足を、市民の力で支えている構造に、その心意気の高さと行政の遅れを痛感しました。

名古屋市政に生かしてゆく課題をたくさん受け取った研修でした。

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