トピックス

柴田民雄ニュースNo.47(2019-08-25)

河村市長による表現の自由に対する干渉に抗議相次ぐ

日本国憲法
第二十一条 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
○2 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

前号(8/11,18合併号)でお知らせした、あいちトリエンナーレ「表現の不自由展・その後」企画展の展示中止問題の契機となった、河村市長による干渉をめぐって、様々な団体などから抗議の声明などが次々と寄せられ、展示再開を求める署名やデモなどの市民運動も行われています。

経緯

8月1日「あいちトリエンナーレ2019」開幕。《平和の少女像》の展示について、松井一郎大阪市長が「にわかに信じがたい!河村市長に確かめてみよう。」とツイート。

8月2日河村市長「表現の不自由展・その後」を視察。大村知事に対し、《平和の少女像》の展示中止と撤去を要請。「どう考えても日本人の、国民の心を踏みにじるもの」と発言。

菅官房長官、記者会見で「補助金の交付決定では事実関係を確認、精査したうえで適切に対応していきたい」と発言。

芸術監督・津田大介氏、記者会見で「行政が展覧会の内容について隅から隅まで口を出し、行政が認められない表現は展示できないということが仕組み化されるのであれば、それは憲法21条で禁止された『検閲』に当たる」と主張。いっぽうで展示変更の可能性についても言及。

8月3日大村知事および津田氏が記者会見で、「表現の不自由展・その後」展示中止を発表。

この中止決定を受けて発表された声明や行動など

8月3日『「表現の不自由展」及び《平和の碑》展示中止反対署名』開始。

《略》…私たちは、このできごと自体が、同展が危機を憂慮した「表現の自由」を著しく害するものであるとともに、日本軍性奴隷制度・戦時性暴力(別称「慰安婦」)被害者の心をも踏みにじるものであると考えています。
…《略》…問題とされている《平和の碑》が象徴する日本軍性奴隷制度・戦時性暴力(別称「慰安婦」)は日本のジェンダー不平等が一番歪んだ地点で起きた問題です。戦時下で普遍的に起こる女性への性暴力や被害者の人権と尊厳について、帝国主義について、天皇制について、この展示をきっかけに私たちは真摯に見つめ考えることに努めるべきだと考えます。
そのプラットフォームである企画展『表現の不自由展・その後』および《平和の碑》の展示中止に私たちは強く反対し、その決定の撤回を求めるとともに展示の再開を要求します。
…《略》

※全文はこちらhttps://aitoritekkyohantai.blogspot.com/2019/08/blog-post_72.html

8月4日日本ペンクラブが声明文発表

制作者が自由に創作し、受け手もまた自由に鑑賞する。同感であれ、反発であれ、創作と鑑賞のあいだに意思を疎通し合う空間がなければ、芸術の意義は失われ、社会の推進力たる自由の気風も萎縮させてしまう。
《略》…行政の要人によるこうした発言は政治的圧力そのものであり、憲法21条2項が禁じている「検閲」にもつながるものであることは言うまでもない。また、それ以上に、人類誕生以降、人間を人間たらしめ、社会の拡充に寄与してきた芸術の意義に無理解な言動と言わざるを得ない。
いま行政がやるべきは、作品を通じて創作者と鑑賞者が意思を疎通する機会を確保し、公共の場として育てていくことである。国内外ともに多事多難であればいっそう、短絡的な見方をこえて、多様な価値観を表現できる、あらたな公共性を築いていかなければならない。…《略》

※全文はこちら http://japanpen.or.jp/statement0803/

同日「表現の不自由展・その後」実行委員会が抗議文発表

《略》…「表現の不自由展・その後」を本日8月3日で展示中止と発表したことに対して、私たち「表現の不自由展・その後」実行委員会一同は強く反対し、抗議します。…《略》…
何より、圧力によって人々の目の前から消された表現を集めて現代日本の表現の不自由状況を考えるという企画を、その主催者が自ら弾圧するということは、歴史的暴挙と言わざるを得ません。戦後日本最大の検閲事件となるでしょう。…《略》

※全文はこちらhttps://bijutsutecho.com/magazine/news/headline/20284

同日展示中止に対する抗議デモ

8月5日党名古屋市議団が名古屋市長に抗議(既報)

同日「女性・戦争・人権」学会が抗議声明

《略》…私たち「女性・戦争・人権」学会は、設立当初より、日本軍「慰安婦」問題=日本軍性奴隷制問題を学術的に研究してきました。…《略》…
私たちは、今回の暴力を示唆する脅迫行為を非難するとともに、「平和の少女像」の展示に対する政治的圧力に強く抗議し、河村たかし名古屋市長と菅義偉官房長官の発言撤回を求めます。そして「表現の不自由展・その後」が再開され、あいちトリエンナーレが円滑に運営されることを求めます。…《略》

※全文はこちら https://www.war-women-rights.com/アピール/2019年/

同日日本漫画家協会が抗議声明

「表現の自由」とは、本当に天邪鬼な代物です。大切に掲げ、しっかりとつなぎ止めようとする私たちの手を、時に鋭利な刃物のように、あるいは醜く腐臭を放つ汚物のように振る舞い、胆力を試してきます。しかし、それはもう一方で、私たちの「知る権利」を照らす礎なのですから、痛みに顔をしかめ、鼻をつまみながらでも手を離すわけにはいきません。…《略》…
展示物に関して多くの意見や感想が飛び交う事こそ、表現の自由がうたわれている我が国の多様性を表すものです。
政治的な圧力ともとれるいくつかの発言も心から憂慮します。意見や感想、自由な論争以前に、暴力に繋がる威嚇により事態が動いた事が、前例とならないように切に願います。…《略》

※全文はこちら https://www.nihonmangakakyokai.or.jp/?tbl=information&id=7971

同日市民社会スペースNGOアクションネットワークが抗議声明

《略》…今回の事態が、高位の政治家・公職者から、一般市民までもが加わった圧力、抗議、脅迫によって引き起こされたことは深刻です。これらの行為は、世界人権宣言や国際人権規約、人種差別撤廃条約など、国際的に認められた人権規範・基準に明らかに抵触するものです。…《略》…さらに、政治家や公職者が、アートがもつ主張を尺度として、公金支出の是非や展示の中止に言及することは、事実上の「検閲」であり、今回これらの発言を行った菅官房長官、河村名古屋市長に対し、強く抗議し、発言の撤回と謝罪を求めます

※全文はこちら http://nancis.org/wp-content/uploads/2019/08/20190805表現の不自由展声明.pdf

8月6日トリエンナーレ2019参加作家72組がステートメントを発表

《略》…私たちの作品を見守る関係者、そして観客の心身の安全が確保されることは絶対の条件になります。その上で『表現の不自由展・その後』の展示は継続されるべきであったと考えます。人びとに開かれた、公共の場であるはずの展覧会の展示が閉鎖されてしまうことは、それらの作品を見る機会を人びとから奪い、活発な議論を閉ざすことであり、作品を前に抱く怒りや悲しみの感情を含めて多様な受け取られ方が失われてしまうことです。一部の政治家による、展示や上映、公演への暴力的な介入、そして緊急対応としての閉鎖へと追い込んでいくような脅迫と恫喝に、私たちは強く反対し抗議します。…《略》…
私たちが求めるのは暴力とは真逆の、時間のかかる読解と地道な理解への道筋です。個々の意見や立場の違いを尊重し、すべての人びとに開かれた議論と、その実現のための芸術祭です。私たちは、ここに、政治的圧力や脅迫から自由である芸術祭の回復と継続、安全が担保された上での自由闊達な議論の場が開かれることを求めます。私たちは連帯し、共に考え、新たな答えを導き出すことを諦めません。

※全文はこちら https://bijutsutecho.com/magazine/news/headline/20295

同日再開を求める愛知県民の会が連日スタンディングデモ開始/愛知県知事に公開質問状

8月7日同会が名古屋市長・愛知県知事に申し入れ

同日美術評論家連盟が意見表明

美術評論家連盟は、暴力的威嚇や脅迫による混乱を理由として、また、河村たかし名古屋市長による、それらの威嚇に同調するかのような展示中止要請も受けて、「あいちトリエンナーレ2019」における国際現代美術展の一部である「表現の不自由展・その後」のセクションが開始後わずか3日で中止を余儀なくされた異常事態に直面し、それが今後にもたらす影響について深く憂慮します。
…《略》…
今回の事件に関連して菅義偉官房長官は、国家による補助金交付を精査する、と発言しています。これは公的支援を打ち切る可能性を示唆し、「政府の方針に不都合な意見、表現は援助しない」、つまり排除するという、補助金申請者への婉曲な威嚇となってしまっています。…《略》…この事件はすでに海外でも報道され、日本国内から発信される豊かな文化活動総体に対する、国際的な信頼を失墜させています。
…《略》…美術評論家連盟は、当該国際現代美術展の開始当初のすべての展示が取り戻される社会的状況が整えられることを望みます。

※全文はこちら http://www.aicajapan.com/wp/wp-content/uploads/AICA_Japan_opinion_2019_08.pdf

8月8日〝再開へ力合わせよう〟党愛知県委員会が知事に申し入れ

党愛知県委員会は8日、トリエンナーレ実行委員会会長を務める大村秀章愛知県知事に申し入れをしました。冒頭、党県委員会は河村たかし名古屋市長の発言について、大村知事が記者会見で「一連の発言は憲法違反の疑いが極めて濃厚」と述べたことを支持し、企画展再開にむけ党として力をあわせると伝えました。
申し入れは(1)憲法で保障された表現の自由を守る立場から展示の再開(2)不当な権力や脅迫から「表現の自由」と市民の安全を守るために行政として努力を強める―の2項。

映画「主戦場」再アンコール上映決定

アメリカでの慰安婦像論争への疑問を端緒に、日系アメリカ人YouTuberのミキ・デザキが従軍慰安婦問題に正面から切り込むドキュメンタリー。122分。8/24~9/13再アンコール上映決定。

河村市長の言動の異常さがよくわかる、今こそ見るべき映画です。

名古屋シネマテーク(千種区今池1-6-13今池スタービル2F(052-733-3959)
8/24~30 16:00~/8/31~ 10:00~ 詳細は劇場にお問い合わせください。

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