柴田民雄市政ニュース2018-03-11_No149.pdf
田口市議団長が代表質問
3月2日の名古屋市会で田口一登議員が代表質問を行い、安倍政権の下で大企業や大株主が大もうけをする一方で、働く人の賃金が減少している実態を明らかにし、市民の暮らし・福祉を守るための施策を提案、その実現を求めました。
質問項目
1 生活保護について
(1)国の保護費削減方針
(2)保護基準引き下げの就学援助への影響
2 子育て世帯の経済的な負担軽減について
(1)小学校給食費の無償化
(2)国民健康保険料の子どもの均等割減免
3 学校の統廃合計画について
(1)市立若宮商業高校の存続
(2)「小さくてもキラッと輝く学校づくり」計画の策定を
4 介護保険料の値上げについて
5 名古屋城天守閣の木造復元について
6 市民税減税の見直しについて
7 南京市との友好交流について
(1)南京市友好都市提携40周年記念事業
(2)平和堂内の千手観音の南京への返還
小学校給食費の無償化の財源はある
田口議員は、子育て世帯の経済的な負担軽減として、小学校給食費の無償化と国民健康保険料の子どもの均等割減免を提案しました。
小学校の給食無料化に必要な財源は約40億円ですが、第三子以降だけなら2億円で可能です。予算には新たに「子ども・親総合支援基金」が30億円積み立てられます。田口議員は「子ども・親総合支援基金を活用して、まずは第三子以降から小学校給食費を無償にしてはどうか。実施に向けて検討を」と求めました。河村市長は「全部無償にすると金持ち優遇になる」と答えました。
市民税減税ならともかく、憲法26条で定める義務教育の無償化に「金持ち優遇」という非難はあたりません。
無償化を求める声は広がっている
公明党からも給食費無償化の質問があり、教育長は、有識者や学校関係者による検討会議を立ち上げ「無償化を含む給食費のあり方や給食内容の充実を検討したい」と答弁しました。給食費無償化を求める声が広がっています。
国民健康保険料の子どもの均等割減免については、市長は「子どもの均等割は確かに問題」という認識を示しましたが、「名古屋だけでやるというのはどうか」と消極的な答弁でした。
若宮商業高校は存続へ
教育長:署名や懇談会の意見を踏まえて検討
保護者や卒業生から、市立若宮商業の存続を求める声が大きく広がり、入学希望者の倍率も公立商業高校でトップとなったことを示し、廃校をやめよと追及。教育長は「有識者や保護者等の意見を聞いて検討する」と見直しを明らかにしました。
天守閣木造復元…
バリアフリーで矛盾が深刻に
河村市長は、本会議の所信表明で、「ナゴヤの象徴を本来の忠実な姿に戻したい」「木造本物復元整備がいよいよ本格化」すると述べました。天守閣にエレベーターを付けたら本来の姿に戻りません。本物の天守閣にはエレベーターは付いていませんでした。2月27日の記者会見では、「木造本物復元は市長選の公約だから、裏切ることはできない」、「全く本物でないなら、やめた方がええ」とまで言っています。
田口議員は、「エレベーターは設置しないというのが市長の考えか」「復元天守にエレベーターを付けたら、公約を裏切ることになりはしないか」と質問。市長は、エレベーターの設置もありうるとは答弁しませんでした。エレベーターを設置したくないというのが、市長の本心です。しかし、障害者のみなさんなどはエレベーター設置を強く要望しています。バリアフリー問題をめぐって、〝本物〟にこだわる河村市長とエレベーター設置を求める障害者など市民との間で矛盾を深めています。
田口議員は「バリアフリー問題一つとっても容易に解決できない天守閣木造化は、拙速に進めるのでなく、いったん立ち止まり、現天守閣の耐震化も含めて再検討すべきだ」と求めました。
南京市との友好交流再開へ提案
今年は南京市との友好都市提携40周年です。35周年は河村市長の「南京事件はなかった」という発言で公式交流が途絶えました。市長の謝罪が見込めない中で、交流再開の話を一歩でも進めるために、「市長の発言は市の公式見解ではない」ことを伝えて再開の道を開くよう提案しました。
広沢副市長は「南京事件に関する公式見解は、当時も今もないことを伝え、理解を求める努力する」と答えました。
大企業優遇5%減税(34億円)をやめ「子どもと親の支援」と「企業寄付減税」に
2019年度から、市民税5%減税は、法人市民税減税を見直して、「子どもと親の総合支援」と「企業寄付促進税制」に見直され、それぞれ17億円ずつを配分します。
このうち、寄付促進税制は、寄付のほぼ全額が還付されるしくみです。その内容は、①名古屋市などに5000円以上の寄付 ②寄付額の69%を還付 ③全額損金算入による減免制度はそのまま。実効税率30.6%分を減免 ④2年間の時限措置 ⑤上限は法人市民税額の2.5%。
コラム:上を向いて歩こう
第35回:超新星とは前回(第34回)の「ベテルギウスは今」の中で”ベテルギウスは…恒星の生涯終末期を迎えており、…超新星爆発をすれば昼間も明るく輝く姿が見られるでしょう”と書きました。注意深い読者のみなさんの中には、終末なのに「新」星とはどういうこと?と疑問を持たれた方もお見えかもしれません。
恒星(太陽のように自分で光る星)は、その内部で水素がヘリウムに変換する核融合反応を起こして莫大なエネルギーを放出して光っているのですが、恒星の中心にヘリウムが増えてくると、そのヘリで起こっている核融合反応が徐々に外側に広がり、恒星の直径もだんだん大きくなり表面温度も下がって赤色になってきます。これが赤色巨星です。そのあと、もともとの質量によって大きく分けて3つの終末タイプにわかれます。
質量の小さい恒星は、このまま静かにつぶれて白色矮星となります。
質量が太陽の8倍以上の恒星は自分の重さでつぶれ(重力崩壊)その反動で大爆発を起こします。これが超新星爆発です。その後中心には中性子星が残ります。
質量が太陽の30倍以上の恒星は、超新星爆発を起こした後、中心にブラックホールができると考えられています。
昔はなぜ急に明るくなる星が観察されるのかわからず、とりあえず新星と呼んでいたんですね。
オリオン座の右上にいるおうし座で1054年に見られた超新星は昼間でも見えるほど明るくなり、その記録が日本や中国の文献(藤原定家『明月記』、『宋史』「天文志」など)に残っているそうです。
この超新星爆発で放出されたガスが「かに星雲」になり、今も広がり続けています。中心には中性子性(かにパルサー)の存在が確認されています。(柴田民雄)
市会議員柴田民雄 活動日誌
- 27(火):定例朝宣伝[御器所駅], 財政福祉委員会
- 28(水):財政福祉委員会
- 3/1(木):財政福祉委員会, 議会運営委員会
- 2(金):本会議(代表質問)
- 4(日):あいち学童保育研究集会
- 5(月):本会議(個人質問)