総務環境委員会行政視察レポート
7月19日(火)~21(木)の3日間、総務環境委員会の行政視察で、東京都と北海道を訪問してきました。
東京ウィメンズプラザ
総務局関係の視察として最初に訪問したのは渋谷・表参道の一等地、国連大学の隣に位置する「東京ウィメンズプラザ」です。都内の区市町村にそれぞれ整備が進められている男女平等参画推進センターを支援する、センター・オブ・センターとしての機能と、相談機能、女性の市民活動などの拠点機能などを兼ね備えています。23区にはすべて男女平等推進センターがあり、それらのスタッフの研修なども行っているとのこと。未整備の市町にも、これらの経験の蓄積を生かして、相談事業と市民活動の拠点整備が期待されます。
館内のモニュメントの一つ「本日の定食」は、生命の原点である食を通じて自動車、原発、酸性雨、など地球環境を考えることをテーマにしたもの。
図書室の資料も充実しており、市民活動エリアでは、多くの女性市民グループが活発にミーティングや行事の準備などの活動をしていました。
豊島区役所
二か所目は環境局としての視察先、老朽化が進んだ区役所施設を建て替えて、CO2排出量45%削減を達成した豊島区役所を視察しました。設計者が「樹木のような建物をつくりたい」と言う通り、外観は植栽と太陽光パネルとルーバーで覆われ、植栽には自動的に給水できるシステムが施されています。中心部分は10階まで吹き抜けで、対流を利用した天然の冷却システムになっています。空気の流れを作ることによって、閉鎖空間を作るよりも省電力で温度調整ができるのだとか。設計時点では25%削減の予定が、LED照明の実用化に伴って、20%削減が上乗せできたとのこと。高層階は分譲マンションになっています。
10階は実際の豊島区の自然の樹木をこだわって植栽した「豊島の森」というオープンスペースになっていて、いつでも市民が散策できます。年末年始と平日の祝日のみ閉庁し、それ以外土日を含め345日9時から17時まで窓口を開き、さらにコールセンターは年中無休で対応するという運営も驚きです。
川崎エコ暮らし未来館
二日目の朝は、かつては太平洋ベルト地帯の一部として、行動成長期の大気汚染の街という印象も強かった川崎市の浮島地区に作られた、川崎エコ暮らし未来館と、浮島太陽光発電所を視察しました。
3階建ての未来館の展示は、床一面の衛星写真や、プロジェクターとNFC技術やタッチパネルなど最新技術を使ってインタラクティブに環境問題を学んでもらおうという意欲的なものでした。
JESCO北海道PCB廃棄物処理施設
午後は北海道に移動して、室蘭市にあるJESCO北海道PCB廃棄物処理施設を訪問。PCB(ポリ塩化ビフェニル)は、当初、液状の絶縁体として、変電所の変圧器、コンデンサーから家庭用の蛍光灯の安定器、はてはノンカーボン複写紙などまでさまざまな製品に使用されていました。しかし、発がん性が分かり、法律で2028年までにすべてのPCBを適正に廃棄処理することが定められました。大半のPCBは脱塩化処理で無害化して油として再利用されますが、安定器などは、全国に5か所あるこの処理施設のうち、2か所だけに備えられているプラズマ放電溶融装置によって15,000°の高温溶融処理を行っているとのこと。
当初「中間貯蔵」という言葉が事業名に入っていたため、原発事故後に地域住民から放射性廃棄物の中間貯蔵施設になるのではないかとの不安の声が寄せられ、「ここはPCB以外は取り扱いません」と、説明に非常に神経を使い施設名も変えた、というエピソードも聞きました。
廃棄物処理施設は必要な施設ですが、地域住民の方の不安に寄り添い、徹底的な安全管理を行って責任ある運営を行う必要があることを改めて感じました。
第8回札幌アジア大会冬季競技大会組織委員会~真駒内公園屋内競技場
最後に訪問したのは、2017年に行われる札幌アジア大会冬季競技会の組織委員会と、フィギュアスケートと閉会式の会場に予定されている真駒内公園屋内競技場です。
名古屋市長は、今年の5月13日、市議会での委員会審議も無いまま、突然大村知事と「2026年アジア競技大会」を愛知・名古屋へ招致する、と発表しました。この動きを受けて、冬季大会を3回経験している札幌市を視察しました。
真駒内公園屋内競技場は、1972年に行われた冬季オリンピックの会場として使用されるべく1971年に建設され、築45年。老朽化も激しく、バリアフリーの観点からもかなり手を入れなければなりません。費用含め詳細は未定とのこと。
名古屋の場合も、負担金や、施設改修の費用などどうなるのか、慎重に見ていく必要があります。
コラム:上を向いて歩こう
第19回:ペルセウス座流星群を観察・報告しよう8月10日~15日ごろペルセウス座流星群がピークになります。
流星群とは、地球の公転軌道と交差する軌道を持つ彗星(や痕跡)の軌道上に散らばっている塵(1mm程度)の集団に、毎年決まった時期に地球が飛び込んでいく(下左図)ため、その方向(およそ地球の公転軌道の接線方向)と逆向きに並行にたくさんの流星が現れ、それを地上から見ると、ある一点を中心に四方に散らばるように流星が飛ぶ現象です(下右図)。その中心点(放射点といいます)が属している星座によって「○○座流星群」と呼ばれます。
8月の「ペルセウス座流星群」は、1月の「しぶんぎ座流星群」、12月の「ふたご座流星群」とともに、毎年安定してたくさん流星が流れる「三大流星群」と呼ばれています。最も多いときで1時間40個以上の流星を見ることができます。
国立天文台では、8月10日の夜から15日朝までの期間に夜空を観察し、流星がいくつ見えたかを、特設サイトから報告してほしいとのことです。
今年2016年のペルセウス座流星群では、12日の夜を中心にした数日間、多くの流星が出現すると予想されています。8月11日が上弦のため月は夜半頃に沈み、それ以降は月明かりの影響が全くない、たいへんよい条件で流星を観察できます。
詳しくは「夏の夜、流れ星を数えよう 2016」で検索して特設サイトを見つけてください。抽選でプレゼントもあるそうです。
市会議員柴田民雄活動日誌
- 21(木):総務環境委員会行政視察, 昭和区9条の会
- 23(土):ピースアンサンブル
- 24(日):昭和区9条の会総会
- 26(火):定例朝宣伝[桜山駅]
- 27(水):ホームレス対策